服部正和|MASAKAZU HATTORI
1997年東京生まれ。立教大学映像身体学科卒業。
9歳の頃、『レイダース/失われたアーク』に衝撃を受け、映画監督という存在にも興味を抱く。その後まもなく、クラスメイトを集めて撮った短編ストップモーションがきっかけで映画制作に没頭、中学卒業までは仲間内で楽しむ。
錦城高等学校に進学すると映画研究部に所属し、3年間で3本の短編を制作する。この内の2本『The Lost Heart』(2013)と『IDENTITY』(2015)は、NHK杯全国高校放送コンテストで入選し、大林宣彦氏が主催する映像フェスティバルにも正式出品された。『OBSERVER』(2014)は西東京市民映画祭にて史上最年少で入選。以降も主に劇映画を作り続け、映画祭や上映会などで経験を重ねていく。
立教大学では映画監督の篠崎誠(映像身体学科教授)に師事。卒業制作の『FRONTIER』(2020)で、京都国際学生映画祭《実行委員賞》をはじめ、日本芸術センター映像グランプリ《預言賞(特別賞)》を受賞。ハンブルグ日本映画祭に正式出品された。
現在はTVCMの制作会社に勤めながら自主映画を撮り続けている。
最新作『フィクティシャス・ポイント』(2024)は、『MERCURY』(2018)、『FRONTIER』に次ぐ長編3作目。大須インディペンデント・フィルム・フェスティバルで《観客賞》《GACHINKO Film賞》をダブル受賞した。
映画ライターCHE BUNBUN氏が2024年6月に発表した「2020年代注目の映画監督100選」では、数少ない日本人監督の中で工藤梨穂氏、遠藤幹大氏と並び選出された。
ほかに監督作として、『湯気のゆくえ』(2019)、『線香花火の冷たい恋』(2019)、『午前0時、視えない声』(2021)がある。